こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”日本でいちばん社員のやる気が上がる会社(2016年出版)”のなかで、”社員のモチベーションを上げる制度”を「1)子育て、2)メモリアル、3)就業条件、4)職場環境、5)親睦、6)教育、7)生活、8)健康、9)食事、10)その他」の観点から具体的に紹介されています。
本日も、「社員のモチベーションを上げる制度」の一部をご紹介させて頂きますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
1.”職場環境”について⑤
− ”無事故手当”で安全運転 −
2.”職場環境”について⑥
− 出張は2人、高級社用車で −
1.”職場環境”について⑤
− ”無事故手当”で安全運転 −
愛知県春日井市に、手作りの飴を製造販売する”大丸本舗”という会社があります。交通事故や接触による社有車の損傷の多発に頭を悩ませていた同社は、1ヶ月無事故運転を達成した社員には1万円を毎月支給する”無事故手当”を制度化し、成果を上げています。
⚪️より注意して運転
接触事故を起こした社員が語ってくれました。「以前の勤務先では、懲罰と始末書でした。同社では『当月のみ”無事故手当”無支給』で、社長から”無事故手当の意図と社員を大切にする想い”を伝えられました。毎月の”無事故手当”の意味と有難さを知り、改めて『より注意して運転しよう』と思いました。」
⚪️事故ほとんどなし
1990年に同制度がスタートして以来、”人身事故”は発生しておらず、”接触事故”もほとんどなくなりました(2016年時点)。社長は、次のように述べています。「この制度により、何よりも社員の安全につながってくれれば嬉しいのです。」
2.”職場環境”について⑥
− 出張は2人、高級社用車で −
島根県太田市に、義肢装具などの製造販売をしている”中村ブレイス”という会社があります。丁寧な製品づくりが評価され、世界中から多種多様な注文がくる企業です。同社では、中国地方の出張は”社用車”を使用しますが、”社用車はすべて高級車で、乗車は必ず2名、交代で運転できる体制をとる”ようにしています。”効率やコストではなく、社員を守ることが企業の当然の義務である”という考えからです。
⚪️好きな車種で、運転も交代可能
”快適で安心・安全な大きな車を選び社員を交通事故から守る”という考えから、同社の社用車は”11車種”あります(2016時点)。社員の方々は次のように語ってくれました。「必ず2名で乗車するので、朝早くの出発や遅くに帰社となった場合でも『交代できて助かる』『気分的に楽である』。万一事故になっても『2人で対応できる安心感がある』」
⚪️大きな事故なし
創業から40年経ちますが、これまで”大きな事故”はありません(2016年時点)。助手席に同乗者がいるので、”居眠り運転の予防や走行中の危険察知”など安全運転をより一層行うことができています。また、”社員の出張の負担”の軽減にもつながっているのです。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
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