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坂本光司先生の経営学:企業の「あり方」について(7)

投稿日:2020年9月18日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、前回に引き続き「企業の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

<本記事の内容>
1.企業の”あり方”について 13
 − 企業の利益率はほどほどがよい −

2.企業の”あり方”について 14
 − モチベーションが高い企業の業績が高い −

1.企業の”あり方”について 13
 − 企業の利益率はほどほどがよい −

⚪️企業の利益率はほどほどがよい。

 坂本先生は、こう述べられています。「企業経営の成果を評価する物差しの1つが利益率であるが、一般的に”高ければ高いほどよい”とされている。しかし私は、利益率は高ければ高いほどよいという経営には賛同できない。”利益”とは、お客さまからのお礼代であり、神様からのご褒美である。ほどほど(10%程度)がいいのである。もしそれ以上の利益が生まれる可能性があるなら、社員や取引先、顧客や地域社会に還元すべきである。」

 私は、昔ある上司に、”経営大学院(MBAコース)で学ぶとよい”と勧められたことがあります。業務の関係などで 大学院で学ぶことは出来ませんでしたが、自分なりに書籍でずいぶん学びました。その頃は、深く考えずに「利益率は、高い方がいい。そのためには、今の立場でどのように行動するのがいいか」と、絶えず考えておりました。
 坂本先生と出会い「企業の利益はほどほどがよい」と伝えられたときは、私の考えが根底から崩れる思いがしました。「企業とは、5人(社員、取引先、顧客、地域、株主)を幸せにするためにある」との考えからすると当然のことですが、当時の私は”利益率は高いほどいい”という考えに、まったく疑問を持っていなかったのです。

 

2.企業の”あり方”について 14
 − モチベーションが高い企業の業績が高い −

⚪️業績の高い企業のモチベーションが高いのではない。
  モチベーションの高い企業の業績が高いのである。

 坂本先生は、こう述べられています。「私の調査研究によれば、”社員のモチベーションが高い企業は、例外なくその業績が高く、正の相関がある”。モチベーションの高い社員が、企業の高い業績をもたらすのだから当然である。組織のリーダーが何よりも重視して行うべきことは、社員のモチベーションを飛躍的に高めることである。その最大の方策は、社員が”自分たちは経営者や幹部社員から大切にされている”と実感できるような経営をすることである。加えて言えば、社員が正直な仕事ができるような経営をすることである。」

 私は、以前所属していた会社でマネジャーをしていたときがありました。そのときに、最も苦慮したことは”社員のモチベーションを高くする”ことでした。社員と言っても、十人十色。それぞれ、いろいろな価値観を持っておられるので、そのことを理解するだけでも難しいことでした。
 決して成功したとは言えませんが‥私は、「業務上のことはすべてオープンにし、意思決定をする際は”意思決定に至った経緯・理由”を説明する」ことに配慮してきたつもりです。そのことは、一部の社員にはとても好評であったようです。
 もう1つ、重要と考えたのは”社員の評価”です。会社としての”評価制度”があり、毎年度各人の実績評価をするのですが、”人を評価する”ことはなかなか難しいことです。私は、「各人の評価は、1人1人と面談をし本人に直接説明する」ことにしていました。少しでも、納得感を持って頂きたいのと、疑問があれば確認してほしいと思ったからです。”本当に納得できたのか”知るすべがありませんが、少なくとも”評価”の点で社員とギクシャクすることはなかったように思います。ちなみに、私自身も評価の説明をされた記憶はほとんどなく、他のマネジャーでこのようなことをしている人はほとんど居られなかったようですので、私は”変わり者”のマネジャーだったのかもしれません‥。

 

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

【amazon】経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針 [ 坂本光司 ]

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。