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坂本光司先生の経営学:企業の「あり方」について(6)

投稿日:2020年9月17日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、前回に引き続き「企業の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

<本記事の内容>
1.企業の”あり方”について 11
 − 社長は社長と言う仕事をする社員のことをいう −

2.企業の”あり方”について 12
 − ほどほど経営がいい −

 

1.企業の”あり方”について 11
 − 社長は社長と言う仕事をする社員のことをいう −

⚪️社長は、社長という仕事をする社員のことをいい、
  社員は、社員という仕事をする社員のことをいう。

 坂本先生は、こう述べられています。「すべての組織は、経営者を中核とするトップマネジメント層、部課長を中核とするミドルマネジメント層、第一線の社員を中核とする圧倒的多数のロワーマネジメント層の3つの層がある。3つのマネジメント層に所属する人々の違いは、人格・識見・能力の違いなどではなく、”役割の違い”だけである。このことを忘れ、上から目線の言動を繰り返したり、権威・権限をちらつかせたりするリーダーは、やがて誠実な社員から愛想を尽かされるだろう。」

 私は、長く組織の中にいましたので、いろいろなタイプの上司の下で働かせて頂きました。ほとんどの上司は、”自由な発想で議論し、組織としてベストと思われる選択をみんなでする”ようなタイプでした。しかし、ある時期「私決める人、あなた実行する人」のような価値観の上司の部下になったことがありました。
 私は、つねずね組織にとってよかれと思うことは提案するのですが、この上司は議論が苦手のようで、提案をするたびにいつも棚上げの状態になり、そのうち自然消滅することになりました。結果、その組織は今までの延長線上を継続し続けることになります。私自身の達成感はなく、組織の業績も芳しくなかったことを、思い出しました。

 

企業の”あり方”について 12
 − ほどほど経営がいい −

⚪️腹八分目経営・ほどほど経営がいい。

 坂本先生は、こう述べられています。「多くの企業の残業時間は長く、年間労働時間も長い。それは、”フル操業”を前提とする薄利多売のビジネスモデルに甘んじているからである。残業時間が長い企業は、転職的離職率が高い。年間労働時間が長い企業は、業績が不安定で低い。ゆえに、”フル操業”ではなく”腹八部経営”をよしとし、”5人の幸せ”を果たす経営をすべきである。」

 私が以前所属した企業は、業績はそれほど悪くないのですが、組織の人員を増やすことには慎重でした。年々、国や業界の規則が厳しくなってきていた状況では、当然仕事量が増え、1人当たりの負荷も増えていきます。私たちは、毎日残業することが当たり前になり、知らないうちにそれが普通になっていたように思います。企業の中で ある程度重要な業務をしている組織でしたので、”仕事のやり甲斐”から企業を辞める人はいませんでしたが、「家族との大切な時間を奪ってしまい、また、心身への負荷をかけてしまったこと」は間違いないと思っています。振り返ると、その時の同僚や仲間には、今でも申し訳ない気持ちになります。

 

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

【amazon】経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針 [ 坂本光司 ]

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。