こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。
本日も、「”企業と社員”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。
1.”企業と社員”について ⑤
− 社員が働きがいを感じるには5つの”いい”が必要である −
2.”企業と社員”について ⑥
− 社員や顧客は”心の豊かさ・脳の豊かさ”を求めている −
1.”企業と社員”について ⑤
− 社員が働きがいを感じるには5つの”いい”が必要である −
⚪️社員の”働きがい”は、
5つの”いい”がない企業では醸成されない。
坂本先生は、こう述べられています。「日本の企業で働いている社員の”働きがい”は、欧米先進国の企業で働いている社員と比較して極めて低い。近年の日本の企業の停滞・低迷は、まさにここに本質的な原因がある。働きがいを感じる社員を飛躍的に増やさない限り、日本の経済の再生はありえないであろう。社員の”働きがい”を高めるためには、次の5つの”いい”が高まる経営・企業づくりが必要不可欠である。
第1は、社会性の高い”いい企業”に所属すること
第2は、世のため人のためになると実感できる”いい仕事”に従事すること
第3は、企業内に”いい仲間”が存在すること
第4は、企業内に尊敬できる”いい上司・いい経営者”がいること
第5は、家に帰れば”いい家族・いい家庭”があること
である。」
私自身のことを振り返りますと、「いままで”充実した””働きがいのある”生活を送らせてもらいました。本当に、感謝で一杯です。」
先ず、”いい家族”に恵まれました。社会ではいろいろなことがありますが、家庭に帰り家族と過ごす時間は、心を穏やかにしてくれる至福の時間でした。今も家族には心から感謝をしています。
そして、”いい上司”に恵まれました。いろいろなことを教え、気づかせてくれる存在だけでなく、私が仕事をしやすいように環境を整えてくれました。私が救われたと感じたことは、何度もありました。そのような上司が、多かったように思います。
”いい仲間”にも、ご縁を頂きました。組織を超えて、私の仕事に協力してくれる仲間がいました。彼らの協力がなければ解決しないことも、たくさんありました。お互いに協力し合うことで、企業内の業務がスムーズに運べたことも多かったと思います。本当に、”いい仲間たち”でした。
”いい上司”に恵まれたおかげで、周りのためになると感じる”いい仕事”もさせて頂けました。時には、ベストな取り組みを検討するために、上司や仲間と真剣に議論をすることもありましたが、それは「会社や社会のためにどうすることがベストか」と真剣に取り組んだからでした。本当に充実した毎日だったと思います。
こういう”いい会社”で、仕事をさせて頂きました。おおむね、”働きがい”を感じていたと思います。
2.”企業と社員”について ⑥
− 社員や顧客は”心の豊かさ・脳の豊かさ”を求めている −
⚪️社員や顧客が強く求めているのは、
”経済的豊かさ・物質的豊かさ”ではなく、
”心の豊かさ・脳の豊かさ”である。
坂本先生は、こう述べられています。「経済的豊かさ・物質的豊かさをある程度手に入れた人たちは、”心の豊かさ”やもっと学びたいといった”脳の豊かさ”に関心を移す。今、社員も顧客も生活者も社会に強く求めているのは、モノやカネ、地位やブランドなどではない。その企業とつながりを持つことで、幸せや自分の成長を実感できる毎日なのである。事実、私たちの調査研究では、人もうらやむほど著名な企業で給料も高額なのに、社員の離職率の高い企業や業績が大きくぶれてしまう企業が数多く存在している。
今や、『社員の”幸福度”を高める経営』こそが強く求められているのである。」
”人を大切にする経営学会”には、まさに”人を大切にする企業”が集まっています。事業規模や社員数はとても幅広く、著名でない企業や、給料もそれほど高くない企業も多いです。しかし、坂本先生の調査では、社員の幸福度が高い企業や、(転職的)離職率が低い企業、好不況の波があっても業績が大きくぶれない企業などがたくさんあります。それは、それらの企業が”人を大切にする経営”を実践されているからだと、私は思っています。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。