こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。
本日も、「企業の”やり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。
1.企業の”やり方”について ⑤
− 不況は経営者ばかりか社員の本性も顕在化させる −
2.企業の”やり方”について ⑥
− 確実な未来に備える −
1.企業の”やり方”について ⑤
− 不況は経営者ばかりか社員の本性も顕在化させる −
⚪️不況は、経営者ばかりか社員の本性も顕在化させる。
だから時々不況になったほうがいいのである。
坂本先生は、こう述べられています。「経営者や社員の本性は、企業経営が順調なときには潜在化しているが、不況になると顕在化する。まともな経営者は、企業業績が極度に悪化しても誰1人としてリストラせず社員とその家族の生活を守る対策を講じる。偽物の経営者は、自分の報酬をそれほどカットせず、社員をリストラしたり、社員の給与を大幅に下げたりする。また、偽物の社員は、仲間である社員のリストラや成果を上げることのできない社員の給与の大幅なカットを当然とみる。偽物の経営者や社員をあぶり出すためには、ときどき不況になったほうがよいのである。」
私が、坂本先生とご縁を頂くことになったきっかけは、以前所属していた企業のリストラでした。経営者やマネジャーは誰1人退職せず、昨日まで一緒に働いていた仲間だけが1人2人と会社を去っていくことにどうしても納得がいかず、そのときの組織リーダーに疑問をぶつけました。しかし、マネージャーになりたての私の意見は受け入れられず、胸にずっと刺がささった状態でその後過ごしておりました。今も、大企業を中心にリストラを平然とする経営者がいますが、人を大切にする経営者・企業は確実に増えてきていると感じています。今後も、人を大切にする企業が増えるように、そして人を大切にする企業と関係する人が増えるように、活動を続けていきたいと考えています。
2.企業の”やり方”について ⑥
− 確実な未来に備える −
⚪️不確実な未来を憂慮するより、
確実な未来に備えるべきである。
坂本先生は、こう述べられています。「景気がこれからどうなるかとか、株価や為替レートがどうなるかとか、ライバル企業が今後どんな経営戦略を立てるかとか、といったことはいずれも不確実なことである。こうした不確実な未来に的確な手を打つことは不可能といってもよい。むしろ、経営者は 確実な未来に備える努力をすべきである。確実な未来とは、経済社会の”ボーダレス化”、”グローバル化”、”ネットワーク化”のいっそうの進展であり、”地球温暖化”、”少子高齢化”のさらなる進行などである。確実な未来は、多くの新しいビジネスのヒントを提供してくれる。」
確実な未来(現在)といえば、”新型コロナウィルス感染拡大に対する対応”も現在進行中の課題になります。この”ポストコロナを生き抜く術”は、坂本先生と坂本洋介氏、水沼啓幸氏 (人を大切にする経営学会_事務局次長)の共著”強い会社の人を大切にする経営”のなかで詳しく述べられています。
このなかで紹介されている”日本レーザー”という会社は、「社員の幸せを第一にする」という判断軸から直ちに”在宅勤務”の環境整備を行いました。その結果、社員間の会議が効率よく可能となり、社員のモチベーション、生産性はむしろ向上したそうです。日本レーザーの近藤会長は「社員が日頃から当事者意識、危機意識、仲間意識を持ち、常に会社に大切にされている実感がなければ、このような危機のときに組織としての力が出てこない」と述べられています。
日頃から”人を大切にする経営”を実践していることが、機器対応の際の力になるのです。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。