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坂本光司先生の経営学:経営者の「あり方」について(9)

投稿日:2020年9月30日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、「経営者の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

<本記事の内容>
1.経営者の”あり方”について 17
 − 社長の報酬はほどほどがよい −
2.経営者の”あり方”について 18
 − 社長にも定年があって当然である −

 

1.経営者の”あり方”について 17
 − 社長の報酬はほどほどがよい −

⚪️社長の報酬は、ほどほどがよい。

 坂本先生は、こう述べられています。「大卒新入社員の年収は おおよそ300万円前後、40歳前後の社員の年収は 中小企業でみると平均では400万円から500万円である。しかし、社長の報酬(年収)は 平均で5,600万円前後、なかには30億円以上という社長もいる。企業の支払い能力などもあるが、どう考えても高すぎる。私は、最高でも新入社員の5倍から6倍程度、できればそれ以下が望ましいと考える。」

 以前の社長の年収は、坂本先生が言われているように概ね新入社員の5倍から6倍程度の年収だったのではないでしょうか。あるときから、海外の大企業を中心に、高額な年収を得る社長の報道がされてきたように思います。何十億円も得ている社長がいることに、とてもびっくりした記憶があります。坂本先生は、「社長が高額な年収を得る前に、社員の年収を上げることを検討したり、職場環境を整備することが大切である」と言われているのだと思います。なぜなら、社長や経営者は、”社員やその家族”など企業に関係する人たちの幸せを考えることが仕事なのですから‥。

 

2.経営者の”あり方”について 18
 − 社長にも定年があって当然である −

⚪️社員に定年があるなら、社長にも定年があって当然である。

 坂本先生は、こう述べられています。「大半の企業には社員の定年がある。しかし、社長に定年がある企業はあまりなく、よほどのことがない限り60歳から65歳で社長職を退くことはない。なかには80歳を過ぎても、”まだ元気だから”とか、”後継者が育っていないから”とか、”この危機を乗り越えることができるのは自分しかいないから”などと言って、現役の社長職についている人がいる。経営者も、社員と同じように自らの定年を決めるべきである。」

 私は、今まで何人もの社長の下で働かせて頂きました。私の場合、80歳になるような高齢の社長を経験したことはありませんでした。比較的大きな組織の社長でしたが、どの社長の仕事も端で見ているだけでも激務でした。
 事業が刻々と変化する状況に対応するための検討、不慮のことが発生して計画が狂ってしまったことへの対処、対外的な対応などで、どの社長も分刻みのスケジュールで行動しなければなりませんでした。身体的にも精神的にも充実した状態でないと、なかなか社長職は務まらないと個人的には感じています。
 坂本先生は「社長の仕事の1つに”後継者を育てる”こと」をあげておられます。高齢者の社長のほとんどは、”後継者がいない”ことが要因となっているのではないでしょうか。常日頃から、人財に着目し、機会をみつけて育てていかないと、なかなか社長の器になることは難しいのでしょう。最近は、”後継者を育て(みつけ)る”ことができず 倒産してしまう企業が増えています。だからこそ、坂本先生が言われるように「社長も定年を設けて、後継者を育てる」ことが大切なのであると感じています。

   

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

【amazon】経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針 [ 坂本光司 ]

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。