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坂本光司先生の経営学:経営者の「あり方」について(7)

投稿日:2020年9月27日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、「経営者の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

<本記事の内容>
1.経営者の”あり方”について 13
 − 社員を路頭に迷わせるなら経営者も一緒に路頭に迷うべきである −
2.経営者の”あり方”について 14
 − ワンマン経営ではなく全社員にチャンスを与えよ −

 

1.経営者の”あり方”について 13
 − 社員を路頭に迷わせるなら経営者も一緒に路頭に迷うべきである −

 坂本先生は、こう述べられています。「多くの経営者や幹部社員は、”業績”を高めることにとりわけ関心が高く、そのための手段を問わない。業績を上げるために、幸せにすべき社員にノルマを課し、協力企業には理不尽なことを強要する。企業の損得をモノサシに、顧客に平気で嘘をつく。しかし、こうした短期の業績を重視した経営は間違っている。私たちは、短期の業績にこだわるよりも、社員とその家族を路頭に迷わせないために潰さない経営、継続こそを重視する企業経営を高く評価する。」

 私が、以前所属していた企業で経験したことです。日本中が不況で騒いでいた頃、大企業がこぞって社員のリストラを行いました。私の所属する企業でもリストラを進めることになり、私の仲間が1人2人と会社を去って行きました。「企業業績がよくないとは言え、なぜ彼らが会社を去らなければならないのか。彼らは、企業方針に従い真面目に業務を進めてきたのであり、業績悪化は彼らだけの責任ではない。」私はまったく納得できずにいました。しかも、ときの経営者や幹部社員は、誰1人として会社を去った人はいなかったのです。
 それから、私は「企業は何のためにあるのか」とずっと考えるようになりました。今から10年以上前に、偶然坂本先生のご講演をお聴きする機会がありました。「企業は、社員やその家族を含め、企業に関わる人たちすべてを幸せにするためにある。」これが、坂本先生のことばでした。それを聴いた私は、ずっと胸に支えていたものがスッととれたおもいがしたのです。私は、そのとき、失礼を顧みず 初対面の坂本先生にご挨拶をさせて頂きました。それが、坂本先生とご縁を頂いた最初の出会いでした。

 

2.経営者の”あり方”について 14
 − ワンマン経営ではなく全社員にチャンスを与えよ −

 坂本先生は、こう述べられています。「自分が企画立案した事業、自分が企画段階から参画したプロジェクトでは、社員は何としてでも成果をあげようと努力する。その意味では、部署、キャリア、性別、年齢などに関係なく、可能な限りすべての社員にチャンスを与えるべきである。私の知る企業では、1年に1回、”当社の新規事業”と”当社の社会貢献”について非正規社員を含む全社員に提案の機会を設けている。たまたま私もその提案に目を通す機会があったが、はっと驚かされるような内容の大半は、若い社員や女性社員、パート社員などからの提案であった。」

 私も、(人数は少ないですが)ある組織のマネジャーをしていたことがありますが、同じような経験をしています。私は、若いときから業務を進めるにあたり いろいろな方に意見を求めることが多かったのですが、組織を担当することになったときも、機会があれば 組織の皆さんの意見を個別に聴くようにしていました。
 すると、面白いアイデアを率直に伝えてくれるのは、若手の社員が多かったのです。所属する企業組織の事情が分かってくると「経営者や周囲の組織に配慮して、率直に意見が言えなくなる」こともあるのだろうと思います。
 私は、”いいアイデア”と思ったものは、提案者が誰であろうと企業の了承を得て実行することにしました。新たな業務を始めると、今までよりも忙しくなりましたが、概ね企業にとっていい成果に繋がったと考えています。そして、以前よりも「少し自由に発言が出来る職場環境」になったように感じています。

 

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

【amazon】経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針 [ 坂本光司 ]

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。