こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。
本日も、「経営者の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。
<本記事の内容>
1.経営者の”あり方”について ⑨
− 決算書は経営者に与える通信簿である −
2.経営者の”あり方”について ⑩
− 決断は正しいか正しくないかで行う −
1.経営者の”あり方”について ⑨
− 決算書は経営者に与える通信簿である −
⚪️決算書、特に損益計算書は、
5人が経営者に与える唯一の通信簿である。
坂本先生は、こう述べられています。「損益計算書、特にその収支の差額である営業利益や経常利益は、企業に関係する5人が企業のリーダーである経営者に与える通信簿である。正しい経営をしている経営者に、神様がご褒美としての利益を、顧客がお礼代としての利益を、くださっているのである。赤字を垂れ流している企業の経営者や赤字でありながら自分の報酬は減らさず社員をリストラするような経営者は、企業を去るべきである。」
詳細は省きますが‥私の残念な経験談をお伝えしたいと思います。
ある電化製品が必要になり、ある”通販サイト”で購入申し込みをしました。最新の製品を購入したつもりだったのですが、製品表示が紛らわしく、間違って2世代前の製品を購入してしまいました。
その”通販サイト”のカスタマーセンターに電話し事情を説明したら「返品には応じますが、かかった輸送費は自己負担でお願いします」と少し不機嫌に伝えられました。勿論、間違った私に責任があるのですが、”他にも間違ったお客さんがいるようで製品表示にも問題がある”と感じ、もう少し丁寧に対応して欲しかったと後で感じました。
それ以後、私はこの”通販サイト”で物を購入しておりません。この会社からは誠実さが感じられなかったからで、そのような会社にお礼代を支払うお客さんは徐々に減少していくだろうと思います。
2.経営者の”あり方”について ⑩
− 決断は正しいか正しくないかで行う −
⚪️決断は損得・勝ち負けではなく、
正しいか・正しくないか、自然か・不自然かで行う。
坂本先生は、こう述べられています。「”決断”という職務は、きわめて重要である。もしそれを誤れば、多くの社員やその家族を路頭に迷わせることになるからだ。そればかりか、多くの人々に迷惑をかけてしまうからだ。決断をする際は、”決断しなければならない事柄を冷静に分析評価し、どうするのが正しいことなのか、正しくないことなのか、さらにはどうすることが自然なのか、不自然なのかをモノサシにして決めるのである。”
経営者は、決して自社あるいは自分の都合をモノサシに決断をしてはならない。」
私が、ある会社組織のマネージャーだった頃、(小さな組織ですが)やはり決断をしなければならない場面がありました。そのときにいつも気をつけていたのは、「会社にとって最もいい(正しい)決断は何か?」ということでした。そのことを考えた上で「組織としてどのように決断するか」を考えるようにしていました。
その際、いつも立ち戻るのは‥”経営理念”でした。「この会社は、何のために存在するのか。この会社の事業は、何のために行うのか。」ここに立ち戻り「正しいことか、正しくないことか」考えることで、大きく間違った決断をせずに済んだと感じています。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。