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坂本光司先生の経営学:企業の「あり方」について(8)

投稿日:2020年9月19日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、前回に引き続き「企業の”あり方”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

<本記事の内容>
1.企業の”あり方”について 15
 − 企業は社会的公器である −
2.企業の”あり方”について 16
 − 元気のない企業の言い訳はただの甘えである −

 

1.企業の”あり方”について 15
 − 企業は社会的公器である −

⚪️企業は私的なものではなく、社会的公器である。
  私物化してはならない。

 坂本先生は、こう述べられています。「企業、特に中小企業の経営者には、”自分が全財産を注いで創業し、命と生活をかけて経営をしてきたのだから、内部からも外部からもとやかく言われる筋合いはない。自分の親族が後傾するのは当然だ”という意識で経営を考えている人が多い。そうした考え方は、根本的に間違っている。”企業”は、生まれた瞬間から地域社会と関わっており、かけがえのない地域資源を利活用しなければ1日たりとも生存できないようになっているからである。経営者は、常にそのことを強く理解し、認識し、決して私物化してはならない。」

 自分の全財産を注いで創業し、命と生活をかけて経営をされている経営者には、なかなか納得できないことかもしれません。私は、坂本先生の考えを、次のように理解しています。「企業は、立ち上げた瞬間から、水道、電気などの社会インフラを使わなければ運営できない。1人では活動に限界があるので、活動を支えて頂くために社会から従業員として参加してもらうようになる。事業が大きくなると、他の企業からも協力を頂くようになる。なかには、国や地方自治体から助成金などの支援を頂くこともある。このように、すべて社会から支援や協力を頂きながら企業を運営しているのである。このことが、”企業は社会的公器である”理由である。」
経営者は、絶えず地域・社会に感謝して、経営をすべきなのだと思います。

 

2.企業の”あり方”について 16
 − 元気のない企業の言い訳はただの甘えである −

⚪️元気のない企業の5つの言い訳は、
  ただの誤解・錯覚・甘えである。

 坂本先生は、こう述べられています。「業績が低迷している企業の言い訳は、いつの時代も次の5つのどれかである。
①景気が悪い、それをもたらした国の政策が悪い
②自社が所属する業界が悪い
③自社の企業規模が小さすぎる
④自社が立地する場所が悪すぎる
⑤進出した大型店舗や、取引している大企業が悪い
全国各地を見渡すと、この5つの言い訳がまったく通用しない、元気な企業がかなりの数存在している。
 業績低迷の本質は、”企業とな何か”、”経営とは何か”、”経営者とは何か”を十分に理解していない経営者そのものにある。」

 ”人を大切にする経営学会”で出会う企業は、企業理念もしっかりされている素晴らしい企業が多いです。例えば、”景気の動向に関係なく安定した業績を上げておられる企業”、”企業規模が小さくても、立地条件が悪くても、信頼できる技術やサービスを提供することで、いつも元気な企業”、”他にない商品・サービスを提供することで、顧客からの注文が殺到する企業”などです。
 このような企業が数多く存在することから、坂本先生が言われるように「大切なのは、”経営の本質”を十分に理解する」ことなのだと思います。

 

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

【amazon】経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針

経営者のノート 会社の「あり方」と「やり方」を定める100の指針 [ 坂本光司 ]

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。