こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”日本でいちばん社員のやる気が上がる会社(2016年出版)”のなかで、”社員のモチベーションを上げる制度”を「1)子育て、2)メモリアル、3)就業条件、4)職場環境、5)親睦、6)教育、7)生活、8)健康、9)食事、10)その他」の観点から具体的に紹介されています。
本日も、「社員のモチベーションを上げる制度」の一部をご紹介させて頂きますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
1.”親睦”について①
− 週に1度の”バーベキューランチ” −
2.”親睦”について②
− 年に1度の”(全社員参加)祭事” −
1.”親睦”について①
− 週に1度の”バーベキューランチ” −
静岡県浜松市に、注文住宅の工務店”都田建設”という会社があります。”感動の家づくり”が評判となり、何ヶ月も前から順番待ちという人気の会社です。同社では、ホスピタリティ研修旅行など感性を高める教育をいろいろ行なっていますが、ユニークな取り組みとして”週1回の社員全員でのバーベキューランチ”を行なっています。
⚪️クリアすべき3つのルール
バーベキューは、単に楽しむためだけでなく、”ルール”と”ゴール”があります。”ルール”は「1時間以内で終える」「全員で毎週必ず行う」「予算は1万円以内」の3つです。”ゴール”は「おいしい料理をつくって食べる」ことですが、3つのルールをクリアすることはそう簡単ではありません。食材の仕入れ・料理の段取り・社員間の協力など、さまざまなことを検討する必要があるからです。
⚪️教育と交流の場
このように、バーベキューは、社員にとって「自分で考え、場をつくり、自分のすべき行動をする」という”教育と交流の場”となっています。バーベキューを通して、社員は”自分自身の成長”を実感し、”仲間との一体感”を味わいます。その体験がお客様への”感動サービス”につながり、お客様に喜んで頂けることが”社員の満足”になっているのです。
2.”親睦”について②
− 年に1度の”(全社員参加)祭事” −
静岡県富士市に、板金加工業を行う”田島鐵工所”という会社があります。同社には、創業当時から綿々と受け継がれる”金山祭(鞴祭)”という社内行事(祭事)があります。”鞴祭”とは、江戸時代から鍛冶師などが鞴を清め、祖神のご加護に感謝し、火防・繁栄を祈願するお祭りです。このようなお祭りを止めていく企業が多い中で、同社はこのお祭りをしっかりと受け継いでいるのです。
⚪️社員が協力してつくるお祭り
”金山祭”の準備・進行は、社員が行います。工場に祭壇をつくって紅白の垂れ幕を飾り、祭壇中央には代々伝わる掛け軸を掛け”鞴”を飾ります。山盛りの赤飯に、お頭付きの鯛、みかん、大根・ニンジンなどの野菜、日本酒、お米を供えます。社内の各リーダーが代表で榊を奉納し、宮司さんにお祓いをして頂きます。そして、ノンアルコールの日本酒で献杯を行います。土産には、お弁当の折、紅白饅頭、みかんが用意されるのです。
⚪️入社予定者も参加して楽しむ
”金山祭”は、基本的に社員全員参加ですが、翌年入社が決まっている人も参加することになっています。来春から働く場所で、このような祭事に参加することで身が引き締まり、「歴史ある企業に努めるのだ」という高揚感を味わうことができるのです。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
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