こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”日本でいちばん社員のやる気が上がる会社(2016年出版)”のなかで、”社員のモチベーションを上げる制度”を「1)子育て、2)メモリアル、3)就業条件、4)職場環境、5)親睦、6)教育、7)生活、8)健康、9)食事、10)その他」の観点から具体的に紹介されています。
本日も、「社員のモチベーションを上げる制度」の一部をご紹介させて頂きますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
1.”就業条件”について⑨
− 残業削減分を賞与で還元 −
2.”就業条件”について⑩
− 仮眠休憩(シエスタ)制度で効率向上 −
1.”就業条件”について⑨
− 残業削減分を賞与で還元 −
福島市に、古紙回収とリサイクル事業などを行う”こんの”という会社があります。同社では、”社員に『定時で帰る』こと”を推奨しており、”削減できた残業時間分の給与は賞与で還元”しています。”社員が、定時に退社しプライベートや家族との時間を有意義に過ごしてほしい”と考えているからです。
⚪️月間平均残業時間が20時間減った
本制度は、2012年に導入されました。導入当初の”1人あたり月間残業時間”は22.49時間でしたが、2016年には1.41時間と約20時間も減らすことに成功しました。社員からは「平日に子供と過ごす時間が増えました」「平日に社内サークル活動ができ休日は家族との時間に向けられました」「前年の残業削減分でベースアップをして頂き本当に感謝しています」などの声が出ていました。
⚪️作業効率上げて残業時間ゼロの達成へ
残業時間を減らすためには、各社員の作業効率を上げることが必要です。担当部署の企画室長が次のように語ってくれました。「シフト制を組むことで、所定時間外の急な対応も複数名でサポートできる体制が整いました。それにより、お客さまに迷惑をかけることなく、残業時間ゼロの達成と定着を目指し、社員の幸せにつなげていきたいと考えています。」
2.”就業条件”について⑩
− 仮眠休憩(シエスタ)制度で効率向上 −
大阪市に、インターネットコンサルティングを行う”ヒューゴ”という会社があります。同社では、スペインのように3時間の”仮眠休憩(シエスタ)”を設けた勤務体制になっています。9時〜13時まで働いたあと”シエスタ”に入り、16時〜20時まで働いて業務終了となります。同社の”シエスタ制度”は柔軟で、夕方予定があるときは”シエスタ”の時間に働き、17時〜18時頃退社することも可能です。
⚪️海外ビジネスマンの時間の使い方を見習う
”シエスタ制度”導入の動機は、同社社長が民間企業に勤めていたとき”「眠いときに働いても生産性が低い」と感じたこと、「お昼を長めにとって気分転換するなど海外のビジネスマンの時間の使い方がうまい」と感じたこと”からでした。この経験から「集中して仕事の質を高め業務効率を上げる働き方があるのではないか」と考え、社員と相談して2007年に”シエスタ制度”を導入しました。
⚪️”仕事に集中できる”新しい働き方を
シエスタの時間、社員は ”仮眠”、”ジム”、”マッサージ”、”美容室”、”ネイルサロン”、”映画鑑賞”など、さまざまな時間を過ごしています。「一度休憩を取るとリフレッシュされて、”集中力”が増し仕事がはかどります。業務の開発スピードや品質の向上につながり、確実に仕事の成果となっています」との社員の声です。社長は、次のように熱く語ってくれました。「”仕事の成果にこだわる”ことが大切だと思います。そうすることで、”シエスタ制度”を始め”新たな働き方”の効果をこれからも証明していきたいと考えています。」
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
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