こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”日本でいちばん社員のやる気が上がる会社(2016年出版)”のなかで、”社員のモチベーションを上げる制度”を「1)子育て、2)メモリアル、3)就業条件、4)職場環境、5)親睦、6)教育、7)生活、8)健康、9)食事、10)その他」の観点から具体的に紹介されています。
本日も、「社員のモチベーションを上げる制度」の一部をご紹介させて頂きますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
1.”就業条件”について③
− ”有給休暇”100%消化を推奨 −
2.”就業条件”について④
− 年間休館日が30日以上ある人気旅館 −
1.”就業条件”について③
− ”有給休暇”100%消化を推奨 −
大阪市に、特殊な金属バネを製造販売する”東海バネ工業”という会社があります。同社では「社員が仕事を通じて成長し、家族との生活を大切にしてほしい」との思いから、”有給休暇100%消化制度”を制定しています。社長は次のように述べておられます。「これは制度ではなく”社員を大切にする文化から生まれた企業風土”です。」
⚪️”半日有給休暇””積立有給休暇”でより取得しやすく
同社では、2000年頃から”有給休暇の計画消化”を始めました。そして、半日単位で休暇が取得できる”半日有給休暇”、育児・介護の目的なら取得期限が過ぎた有給休暇を年間3日まで積み立てることができる”積立有給休暇”と、制度の幅を広げていきました。同社では、気兼ねなく休める雰囲気づくりに気を遣っており、あまり取得できていない社員には上司が指導することもあるそうです。
⚪️”所定労働時間”の多様化へ
同制度の効果を、ある社員は次のように述べています。「家庭やプライベイトのライフイベントに応じて休むことができるので、”仕事に集中できる”ようになりました。」同社では、今後この制度をさらに発展させ、”正社員の所定労働時間をライフスタイルに合わせて多様化する”ことも検討しているそうです。
2.”就業条件”について④
− 年間休館日が30日以上ある人気旅館 −
長野県須坂市に、仙仁温泉”岩の湯”という旅館があります。”ホテル・旅館業”は、”年中無休”で”早朝から深夜まで”の仕事となるので、社員は社員寮から通うのが一般的です。同旅館は、”休館日が年間30日以上”あり、社員全員が”自宅から通勤、週休2日制”という社員にとって高待遇の温泉旅館なのです。
⚪️”暮れ・正月”の繁忙期を休館日に
同旅館の2代目社長が、子どもの頃”家族団欒”を味わえなかった自分の体験から、社員のために”週休2日制”にしました。そればかりか、社員を大切にする社長は、”学校の春休み”、”5月5日(子どもの日)”、”クリスマス”、”暮れ・正月”などの繁忙期をあえて”休館”にしました。また、社員同士が自分の都合により休日をお互い調整することがあり、自然と”社内でお互いが『譲り合う』風土”が生まれたといいます。
⚪️サービスの質が重要
社長は、次のように述べられています。「休館日を設け週休2日制にしたことで、”社員のモチベーション”が高まり、”サービス”の向上につながりました。また、”譲り合う風土”が生まれたことで、”社員間の連携”が強くなりました。我々は、規模の拡大はせず、”サービスの質を高め、お客さまに『極上のサービス』を提供することが一番重要だ”と考えています。」
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
【amazon】日本でいちばん社員のやる気が上がる会社: 家族も喜ぶ福利厚生100 (ちくま新書)
日本でいちばん社員のやる気が上がる会社 家族も喜ぶ福利厚生100 (ちくま新書) [ 坂本光司 ]
日本でいちばん大切にしたい会社 4/坂本光司【1000円以上送料無料】
坂本光司先生の著書は、下記(↓)より購入できます。
https://amzn.to/337Dpcd