こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”日本でいちばん社員のやる気が上がる会社(2016年出版)”のなかで、”社員のモチベーションを上げる制度”を「1)子育て、2)メモリアル、3)就業条件、4)職場環境、5)親睦、6)教育、7)生活、8)健康、9)食事、10)その他」の観点から具体的に紹介されています。
本日も、「社員のモチベーションを上げる制度」の一部をご紹介させて頂きますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
1.”メモリアル”について①
− 家族の誕生日・命日などに特別休暇 −
2.”メモリアル”について②
− 配偶者の誕生日に特別休暇 −
1.”メモリアル”について①
− 家族の誕生日・命日などに特別休暇 −
東京都八王子市に、不動産業などを行う”エイト”という会社があります。社員が心身ともに健康でなければ、企業の安定もありません。社員が家族との絆を深められるようにと、”両親・妻・子供の誕生日”・”両親・配偶者等の命日”などに特別休暇を付与する制度を設けました。
⚪️母の誕生日にゆっくり話をしながら食事ができた
同社では、”社員の家族の誕生日・命日”が入ったカレンダーを作成し、全社員に配布します。現在では、全社員が”時別休暇”を取得しています。両親が離婚し、母と二人三脚で頑張ってきた”ある社員”は、次のように話してくれました。「母の誕生日に休暇をとり、母の昔話や自身の話などしながら楽しく食事をするようにしています。最近、母の背中が小さく見えるようになり、自分が今まで苦労をかけてきたと反省しました。これからは、私が母を支えていく番だと考えています。」
⚪️家族の絆が強く深くなった
社長は、次のように言われています。「『家族の大切な日に休暇を取り家族と一緒に過ごすことで、家族の絆が以前より深く強くなったと感じています』と、社員の皆んなが喜んでくれています。この制度は、今後も継続していきたいと思います。また、内定者のご先祖様に供養の品を贈ることも、今後考えたいと思います。」
2.”メモリアル”について②
− 配偶者の誕生日に特別休暇 −
神奈川県横浜市に、システム開発やデータ分析などを行う”アクロクエストテクノロジー”という会社があります。同社では「社員が仕事に集中できるのは配偶者が支えてくれるからです。配偶者の誕生日には休みをとり、感謝の気持ちを込めて『ありがとう』と言える社員であってほしい」と、”配偶者の誕生日に特別休暇を付与する制度”を設けました。
⚪️特別休暇の取得率は100%!
社員が、配偶者の誕生日に確実に休めるために、関係する仕事メンバーには事前に”配偶者の誕生日”を知らせておきます。そのため、同制度による”特別休暇取得率”は、ほぼ100%です。「配偶者の誕生日の話がきっかけで、仕事仲間とのコミュニケーションが弾むことも多い」そうです。
⚪️心配りができて初めて”超一流”
同社は、2015年の”働きがいのある会社ランキング”で、社員25〜99名部門1位を獲得しました。「この制度が、社員の高いモチベーションを維持する上で大いに役立っています。技術力が向上するだけでなく、心配りができて、初めて”超一流”の社員になると考えています。そういう社員を育てる効果もあるのではないでしょうか‥。」
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
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