こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。
本日も、「”正しくあること”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。
1.”正しくあること”について11
− 1%の素敵な人に出会いたいなら100%の人に会わなければならない −
2.”正しくあること”について12
− 本物の企業は危機のときでも利他自損である −
3.”正しくあること”について13
− 人の優しさは涙の量に比例する −
1.”正しくあること”について11
− 1%の素敵な人に出会いたいなら100%の人に会わなければならない −
⚪️1%の素敵な人に出会いたいなら、
100%の人に会わなければならない。
坂本先生は、このように述べられています。「一流と言われる人びとに共通している特徴の1つは、”人的ネットワークが広く、深い”という点である。つまり、その人のことを自分ごとのように考え心配してくれる人が、普通の人の100倍以上存在しているのである。では、”人的ネットワークを拡大するためには、どうすればいいか”。一言で言えば『求め、努力し、可能な限り多くの人びとに会う』ことである。だから、素敵な人に出会いたければ『人を選ばず、時間を選ばず、100%の人すべてに会う』べきなのである。二流の人は、『忙しいから』『相手に肩書がないから』などと、いいかげんな理由で大きなチャンスを失っている。」
私は、1日のはじめに”今日やるべきことをある程度決めている”ので、重要な用件が入らない限り”予定を臨機応変に変更する”ことはあまりしてこなかったと思います。”人を選んで会わない”ということは全くありませんが、積極的に”人との出会いを求める”ことはしてきませんでした。当然、今までに素敵な人と出会うチャンスをたくさん失してきた”二流・三流の人間”です。改めて考えてみれば、「”人とのご縁は2度ない”かもしれないので、そういう意味では”このときは、とても重要な機会”」のはずです。
2.”正しくあること”について12
− 本物の企業は危機のときでも利他自損である −
⚪️本物の企業、本物の人は、危機のときにも
自利ではなく利他自損である。
坂本先生は、このように述べられています。「”新型コロナウィルスの感染拡大”により、日本はもとより世界中が未曾有の危機に遭遇している。このなかで、日本を代表する著名な企業の多くが、自己防衛のため”人員整理”や”雇用抑制”、”社会貢献活動の縮減”などを実施している。一方で、私が親しくしている企業は、それらの対応策とは全く異なっている。横浜市にある社員数50名の中小企業の例をご紹介する。『同社も新型コロナの影響を受け、売上高が前年同期比で半減してしまった。しかし、同社の経営者は”社員と家族の命と生活を守り続けることが経営者の責任”と考え、それまで蓄えてきた内部留保を取り崩して対応している。また、マスク不足時には、本業とは全く関係ない”マスクを手づくり”し、病院・福祉施設・高齢者世帯に無償で届けたのである』。本物の企業や経営者は、未曾有の危機にあっても”利他自損”なのである。」
坂本先生のように、8,000社以上の企業を訪問したわけではありませんが‥私も、”人を大切にする会社”をいくつか訪問し、学ばせて頂きました。その都度強く感じるのは「人を大切にする会社やその経営者は、”常に他者のことを優先して考えている”」ということです。そして”人を大切にする会社”から帰る際には「人への優しさで心が満たされ、自分にできることは行動しよう」という思いになるのです。
3.”正しくあること”について13
− 人の優しさは涙の量に比例する −
⚪️人の優しさは涙の量に比例する。
涙を流したことのない人は、
人の悲しみ、苦しみがわからない。
坂本先生は、このように述べられています。「いま企業がいちばん求めている人財は、知識・ノウハウ・テクニックなどを身につけた人ではなく、”人としての優しさ、組織や仲間のことを思いやる心、つまり利他自損の心をもった人”である。物的にほぼ満たされた今日、”優しさ”こそが、社会がいちばん飢え求めているものだからである。その意味では、社会人も学生も、そうした人財になるような生き方・学びが必要になる。こうした人財になるためのよい方法は、『心優しい、利他自損の心で生き・働いている人びとの言動に真摯に学ぶ』ことである。『心洗われるような書物を意識的に読む』のもいいだろう。”人の苦しみ、悲しみ、喜びにふれて涙する”ことだ。私の経験から言えば、”人の優しさは涙の量に比例する”のだから‥。」
私的意見ですが‥「心洗われるような書物を読む」意外に、「心洗われるような映画・ドラマを観る」のもいいかもしれません。以前は、仕事の関係もありテレビをほとんど見ませんでしたが、最近妻が録画してくれた”映画やドラマ”を観る機会が多くなりました。それで気づいたのですが‥”人の優しさを感じたり、心の機微に触れる秀逸な映画やドラマ”がたくさんあり、気づいたら涙していることが本当に多いのです。そんなときは「すべてのことに対して”優しい気持ち”になる」ように感じます‥。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。
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