こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。
本日も、「”正しくあること”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。
1.”正しくあること”について⑤
− 障がい者の幸せづくりに力を注がない人は自分が障がい者にならないと言っているようなものだ −
2.”正しくあること”について⑥
− 正しい企業のためにできることの1つはその企業の顧客になることである −
1.”正しくあること”について⑤
− 障がい者の幸せづくりに力を注がない人は自分が障がい者にならないと言っているようなものだ −
⚪️障がい者や高齢者の幸せづくりに力を注がない
人びとは、自分と自分の家族は永遠に障がい者
や高齢者にもならないと言っているようなものだ。
坂本先生は、このように述べられています。「”障がい者”になりたいと思う人は、誰ひとりとしていない。1日も早く”高齢者”になりたいと思う若者も、誰ひとりとしていないだろう。しかし、”生まれながらの障がい者”もいるし、”事故や病気”で障がい者になった人もいる。それは、”私たち自身”や”家族”だったかもしれない。また、私たちはこの世に生をうけた瞬間から年齢を重ね、やがて”高齢者”になる。つまり、”障がい者”や”高齢者”の問題は『私たちの”今日の問題”か”明日の問題”か』の違いだけなのである。だから、私たちのやるべきことは、直接・間接を問わず『”障がい者”や”高齢者”の幸せづくりを支援する』ことなのである。」
”人を大切にする経営学会”には『”障がい者”や”高齢者”に働く場を提供して幸せづくりを支援している企業』がたくさん集まっています。それぞれの企業を調査すると、いくつもの”感動のエピソード”があり、その積み重ねによりできたなんとも言えない”温かな社風”があります。本当に”日本の宝の企業”だと思います。坂本先生は「私たちができない”正しいことをしている人たち”がいたら、私たちがやるべきことは”その人を支援すること”である」とも言われています。まだまだ非力ですが‥こういう”日本の宝の企業”を少しでも多く支援できるように、これから努めていきたいと考えています。
2.”正しくあること”について⑥
− 正しい企業のためにできることの1つはその企業の顧客になることである −
⚪️正しい企業のために私たちができることのひとつは、
その企業の顧客になることである。
坂本先生は、このように述べられています。「困っている人への支援や、人が気付かないような良いことを、何ら見返りを求めず黙々と行っている企業がある。ところが、そうした”正しい企業”が立ちいかなくなり 人知れず廃業していくことがたまにあるが、それは社会の損失である。こうした”正しい企業”に対し、私たち”生活者”がとるべき行動の1つは、”その企業の顧客になること”である。”偽りの経営”を続けている企業の商品を、”安いから”、”有名だから”、などといった理由で買う態度は間違っている。なぜなら、”偽りの企業”がやっていることを認めることと同じだからである。経済社会を正しい姿に戻すために、企業だけでなく、私たち”生活者・消費者”の倫理観と行動が求められているのである。」
私的な感覚でお伝えし難いのですが、敢えて感じていることをお伝えします‥
「数十年前のほとんどの日本企業は、お客さんに対して誠実であった」と個人的には感じています。だから「安心して、必要なものやサービスを買うことができた。」
ところが、近年「売らんがために”お客さんにとって大切な情報を提供せず、低価格を宣伝”して販売している」一部の企業があるように感じています。そういう企業では「間違った経営を学んだ人が経営者になっているのだろう」と、個人的には想像しています。私自身も何度か”後味の悪い思い”をしたことがあり「そのような企業の商品やサービスは(他と比べていくら低価格でも)買わない」ようにしています。このような企業は、短期的な増収のためだけに今まで蓄積してきた社会的な信頼をなくし、いずれ衰退していく」ことになるでしょう。
坂本先生が言わんとされていることは、1つはこのようなことではないでしょうか。
注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。