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人を大切にする経営

坂本光司先生の経営学:「企業と社員」について(5)

投稿日:2020年10月21日 更新日:

こんにちは。 坂本光司先生(人を大切にする経営学会会長)は、著書 ”経営者のノート”のなかで「1)企業の”あり方”について、2)経営者の”あり方”について、3)企業の”やり方”について、4)”企業と社員”について、5)”正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。

 本日も、「”企業と社員”について」の一部をご紹介させて頂き、個人的に感じていることについてもお伝えできればと思います。

1.”企業と社員”について ⑨
 − 人財は好不況に関係なく求め続けるべきである −

2.”企業と社員”について ⑩
 − その人が企業理念に合う人か否かで採用すべきである −

 

1.”企業と社員”について ⑨
 − 人財は好不況に関係なく求め続けるべきである −

⚪️人財は、好不況にかかわらず
 求め続けるべきである。

 坂本先生は、こう述べられています。「多くの企業は、好況で業績がよい時には”社員を募集・採用する”が、逆に不況で業績が悪い時には”社員を募集・採用しない”のである。このように、業績の良し悪しに人財の確保を連動させるような経営は、根本的に間違っている。企業の業績がよい最たる要因は、価値ある人財がそこにいるからである。だから、業績が悪い時でも、企業は人財の募集・確保に力を入れなければならない。これを怠る経営は、いつまでたっても他力本願・環境依存型で、景気回復を祈るしかないような経営となってしまう。景気は与えられるものではなく、『自らが創造すべきもの』である。そのためには、好不況を問わず、人財だからこそ好む”企業経営”を実践し、その実践を日常的に情報発信していくことが必要不可欠なのである。」

 以前所属していた企業でも、不況が続いた際に”新入社員の募集・採用”をしばらく控えた時期がありました。好況になってから”新入社員の募集・採用”を再開しましたが、社員の年齢構成などのバランスが著しく崩れ、各社員の”中長期的な育成・配置”計画に支障をきたすことになりました。当時私が所属していた組織は、生産や技術開発を行う”技術要員”が多い組織でしたので、”技術継承”などにも支障をきたし、製品の”品質維持・向上”や”技術開発”に課題を残すことにもなりました。「企業は、継続した活動を通して、安心できる製品や新製品を製造し、安定して供給していくことがとても大切です。だから、それを支える”人財”も、継続して安定的に確保することがとても重要だ」と、当時の私は強く思いました。

 

2.”企業と社員”について ⑩
 − その人が企業理念に合う人か否かで採用すべきである −

⚪️人財採用は、知識やキャリアなどではなく、
 その人が企業の理念に合う人か否かを
 最重視すべきである。

 坂本先生は、こう述べられています。「人財社員の採用・確保は重要であるが、どのような方法で募集・採用していけばよいのか。まず”人財”で言えば、その人の学歴やキャリア、知見力や情報力ではなく、『企業の存在目的である”経営理念”に合う人、”経営理念”に共感・共鳴できる人』を求めるべきである。また”採用の方法”で言えば、経営者や人事担当者、一部の管理職が主体で行うのではなく、『可能なかぎり全社員に関わりをもたせる』べきである。そうすることで、多くの社員は自分たちが採用した社員という意識を持ち、新入社員をまるでかわいい弟・妹のように育ててくれるだろう。」

 人は、家庭や今まで育った環境などで、いろいろな価値観を持つようになると思います。私が子どもの頃は「自分にとっては当たり前のことなのに、なぜAくんは異なる考えを持つのだろう。なぜBさんは意見が違うのだろう。‥」と、不思議に思ったものでした。しかし、人と人が ”異なる価値観”を持っていたり”、”考えが違う”ことの方が、むしろ自然なことだと感じます。
 人と企業の場合でも、ご縁があった企業の”経営理念”と考えが合わない人もいるでしょう。それでも、その人が深く考えていくことにより、 企業の”経営理念”に共感できるようになることもあります。しかし、深く考えても、その企業の存在目的である”企業理念”に共感できない人の場合、その企業で働いて本当にその人は幸せでしょうか。その企業にとっても、いいことでしょうか。坂本先生は、そのようなことを想い「人財採用は、その人が”企業の理念”に合う人か否かを最重視すべきである」と言われているのだと思います。

 

注)詳細は、下記の本に掲載されていますので、ご確認願います。

 

 

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今まで、企業、団体でいろいろな仕事をさせて頂き、多くの方々のご支援を頂きました。そのご恩返しとの想いもあり「みんながともに安定し豊かに生きられる社会」になればと活動を始めました。「”人を大切にするいい会社、組織”が増え、そこに関わる人や企業が増えるための支援活動」ができればと考えています。